カフェレストラン ル・タン

ホテルグランヴィア京都のカフェレストラン「ル・タン」の朝食では、本来捨てられてしまう食材を活用し、ホテルグランヴィア京都の総料理長・柏木健一が考案した、サスティナブルスープカレーを提供しています。
さまざまな国籍のお客様にもご好評いただいているスープカレーはどのようにして誕生したのか。
カレーを作ることになった経緯やこだわりを聞きました。
 
 

総料理長 柏木はサスティナブルなメニューを考案するにあたり、生産者としてお付き合いのある『丹後王国ブルワリー』の麦芽粕を使いたいと思ったのが、今回のカレーを作るきっかけだったと言います。

「ホテルグランヴィア京都では、クラフトビールのイベントを定期的に開催し、さまざまな醸造所とご一緒させていただいています。
その時にご参加いただいた『丹後王国ブルワリー』の社長から、大量に出るクラフトビールの麦芽粕を何かに使えないかと相談を受けていたんです。
麦芽粕はビールの原料である麦芽から糖分を抽出したときに残る麦芽の粕のことで、そのほとんどが飼料になっていると聞き、料理に取り入れる方法を考えました。」

総料理長 柏木は麦芽粕をパウダーにできないかと社長に相談。
数ヶ月の時を経てパウダーにすることができたと連絡があり、今回のカレーの食材として採用されました。

「麦芽粕はほろ苦さと香ばしさがあるので、スパイスとして使えるカレーがいいんじゃないかと思ったんです。
麦芽粕に合わせてクミンなど複数のスパイスを調合し、朝食としても食べやすい程よくスパイスの効いた、コクと旨みのあるスープカレーに仕上げました。
野菜の甘さもあるけれど、辛さもしっかり感じられるので、朝からパワーが湧いてくる味わいになったと思います。」

京丹後市にある『丹後王国ブルワリー』を訪れた総料理長 柏木。
ビール醸造の責任者であるヘッドブルワーに話を聞きながらビールを試飲させてもらい、手間を惜しまないビールづくりへの熱い思いに触れることができました。

『ミルクファームすぎやま』を訪ねた総料理長 柏木。
乳牛が飼育されている環境や、チーズの製造工程を見学させてもらい、改めて食材への信頼を深める機会になりました。

『ミルクファームすぎやま』を訪ねた総料理長 柏木。
乳牛が飼育されている環境や、チーズの製造工程を見学させてもらい、改めて食材への信頼を深める機会になりました。

カレーに使用しているもう一つのサスティナブルな食材が、京丹波でチーズ工房を営む『ミルクファームすぎやま』のホエイです。

「ホエイはチーズを生成する過程で生じる牛乳由来の液体で、大半は廃棄されています。
一般的なホエイは酸味があるのですが、『ミルクファームすぎやま』さんのホエイはミルキーですごくコクがあったので、ブイヨン代わりに使うことにしました。」

『ミルクファームすぎやま』は、ストレスを与えない飼育環境で育った乳牛から牛乳を生産し、搾りたての生乳を使ってモッツァレラチーズの他、さまざまなチーズを製造販売しています。
ホテルグランヴィア京都では、ビュー&ダイニング「コトシエール」のイベントなどでチーズを使用していたこともあり、今回ご協力いただくことになりました。
『ミルクファームすぎやま』のチーズ職人。
牧場に隣接したチーズ工房を設立し、飼料から搾乳、チーズ加工まで自社一貫生産を行っています。

『ミルクファームすぎやま』のチーズ職人。
牧場に隣接したチーズ工房を設立し、飼料から搾乳、チーズ加工まで自社一貫生産を行っています。

風味豊かなホエイと香ばしい麦芽粕は相性がよく、2つのサスティナブルな食材を組み合わせることで、地域に根付いたおいしくて地球にやさしいスープカレーが完成しました。
捨てられてしまう地域食材に光を当てたサスティナブルスープカレーは、さまざまな展開をすることになります。


JR西日本ホテルズでは、2023/9/25(月)〜10/31(火)を「JR西日本ホテルズ 秋のSDGs Month」と称し、ホテルグランヴィア京都を含むグループ9ホテルで「食」にまつわるサスティナブルな取り組みを実施。
その取り組みの一つとして、ホテルグランヴィア京都の総料理長・柏木健一が考案したサスティナブルスープカレーをベースに、各グループホテルの総料理長が地域色を活かしたトッピングを合わせて、それぞれのホテルならではのオリジナルカレーを作ることになりました。

ホテルグランヴィア京都 総料理長 柏木をはじめ、各グループホテル総料理長による試食風景。

カレーは世界各国で名前も特徴もさまざまですが、サスティナブルスープカレーは、北フランスの郷土料理「カルボナード」という牛肉のビール煮込みの作り方をベースに、ホテルメイドならではの味わいを表現しています。
『丹後王国ブルワリー』のクラフトビール「スモーク」を使ってコクと風味をプラスし、ルーだけでも主役になれるスープカレーを目指しました。

「サラッとしたルーは、どんな食材にも合わせやすく、色んな付け合わせを盛るスリランカカレーのスタイルに近いかもしれません。
あえて具は入れず、スープカレーにしたことで、ホテルごとに地域特有の具材など、異なるトッピングを添えてオリジナルのカレーを作り上げることができます。
ホテルグランヴィア京都では、ローストビーフの切れ端をスープカレーに加えて提供し、別添えのトッピングとして京都産の季節野菜や、『京の地豆腐 久在屋』のおからをカレー風味にした、焼きおからをお好みで選べるようにしています。」
 

京都オリジナルのトッピングを添えた、カフェレストラン「ル・タン」で提供している朝食のサスティナブルスープカレー。

今回のカレーの要になっている、麦芽粕を提供する『丹後王国ブルワリー』が拠点をもつ丹後王国『食のみやこ』で開催された『京丹後商工祭』に出店した際にも、サスティナブルスープカレーを出品。
京都らしいおばんざいや『ミルクファームすぎやま』のモッツァレラチーズをトッピングし、一皿の中に京都の美味しさを詰め込みました。
  • 『京丹後商工祭』には、総料理長 柏木とシェフ河本が現地を訪れ、サスティナブルスープカレーを提供しました。
今後はもっとたくさんの方に食べていただけるよう、サスティナブルスープカレーの缶詰の商品化を計画中。
大切な方へ贈る京都らしいギフトとして展開していく予定ですので、どうぞご期待ください。
 

レストランをお選びください

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  • 鉄板焼 五山望
  • ビュー&ダイニング コトシエール
  • ゲストハウス 塩小路楽粋
  • 和食 浮橋
  • 京懐石 美濃吉 竹茂楼
  • カフェレストラン ル・タン
  • 天婦羅処 京林泉
  • 中国料理 六本木樓外樓

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